黒砂糖について
黒砂糖の栄養
黒糖の大きな特徴は、ミネラルやビタミンを多く含むことです。さとうきびの汁に含まれる天然の栄養分が、そのまま凝縮されています。天然の総合栄養剤ともいえる点が、現代の自然食ブームの中で黒糖の人気を高めているようです。
カルシウムの補給に
一般に使われている白砂糖(上白)と黒糖の栄養を比較すると、ミネラル(無機質)、ビタミンの含有量の差が際立ちます。また、わずか1.7%ですが黒糖にはタンパク質も含まれています。
ミネラルはカルシウム、リン、鉄、ナトリウム、カリウムなどが含まれ、中でもカルシウムが多く含まれています。
カルシウムは歯や骨の土台となるもの。たくましく丈夫な体を作るうえで、成長期には特に必要であることは、多くの人が知っていますが、お年寄りにも欠かせない栄養成分であることは、意外と知られていません。
年をとると骨が折れやすくなり、寝たきり老人の原因のひとつに大腿骨の骨折があげられているくらいです。特に女性の場合、60歳を過ぎるとホルモンの関係でカルシウムの代謝が悪くなり、骨に蓄積されるより、骨から溶け出す量のほうが多くなるといわれます。その為、骨がもろくなって、ちょっとしたことで骨折を起こしたり、また腰が曲がったりするのです。
子どものおやつばかりでなく、お年寄りのお茶請けにも、黒糖をおすすめします。さらに牛乳を組み合わせると、カルシウムの吸収率が高まる成分がプラスされて、いっそう効果をあげます。
脳に活力
ビタミンではB1、B2、ナイアシンなどが黒糖には含まれています。いずれも、体内の生理作用の潤滑油として大切なビタミン。なかでもB1は、ぶどう糖のエネルギー代謝の際に必要不可欠なビタミンです。不足するとイライラしたり、疲れやすくなり、ひどい時にはかっけを起こしたりします。
自然の摂理で、さとうきびの搾り汁には、ぶどう糖と一緒にビタミンB1も備わっている訳です。黒糖はビタミンB1つきのエネルギー源。
特に、脳はぶどう糖の消費量が多いといいます。受験勉強のお子さんの疲れを癒す夜食の甘みは、黒糖が効果をあげます。